レゴとダイヤブロックの建築家的な比較


レゴから20世紀を代表する建築家フランク=ロイド=ライトの名作、グッゲンハイム・ミュージアムと落水荘(Falling water)が出るそうです。写真を見る限り、若干微妙な出来栄えではありますが・・・一建築家としては、少し、欲しいような。グッゲンハイムは別として、確かに一時のライトはレゴ的ですし・・・。

旧山邑邸[芦屋市 | フランク・ロイド・ライト設計]
それはさておき、ぼくはレゴは小さい頃から今まで一度も買ったことが、また買ってもらったことがありません。親戚の子が持ってたので辛うじてそれで遊んだことはありますけど。というのは我が家はダイヤブロック派だったからです。
ダイヤブロックはレゴのまがい物のように思われる方もいるかもしれませんが、全く似て非なるものです。コンセプトがかなり違う。レゴの基本姿勢は、ある完成形があって(つまり箱に描いてあるもの)その部品を過不足なく組み立てていく、という考え方。凸凹がないパーツやななめのパーツ、極小のパーツもどんどん出てくる。それに対してダイヤブロックは、基本的には「積み木」です。完成形はあんまり意識されてない。ある一つのゴールに向かうのではなく、作り手(つまり子供ですが)が何を作るか考えないといけない。ある比較サイトによれば、
・レゴのほうがカチッとはまる。ダイヤブロックはそんなにしっかりパーツがはまらない。
・レゴは基本ブロックの比が3:4、ダイヤブロックは1:2
確かにこれは実際そうだった記憶があります。


ブロックの接合の強さは、まさにコンセプトの違いをよく表しています。レゴは基本的に1度組み立てれば完成、あとは展示品になるのでしっかり固定する必要がある。ダイヤブロックは積み木的なので遊ぶのが終わったら全部バラして、また入れ物に戻して片付ける。
ブロックの縦横比の違いは実際、かなり創作に影響を及ぼしていたはずです。つまり縦横の使い分けによってダイヤブロックは簡単に正方形をつくることが出来る。それによって子供ながら出来栄えのプロポーションというか、要するに「おお、なんとなくカッコよくなった!!」みたいな感覚で遊べたように思います。うまく出来たらバラさず次の日まで置いて眺めたり。
やまもとは特にブロック遊び大好きっ子だったので・・・別に友達が少なかった訳ではありませんが・・・朝から晩までダイヤブロックで遊んでいました。縦横に積んだり、斜めに積んでみたり、角のひとコマだけ積んで、可変式にしてみたり…。一つのものを作るなら完成度はレゴに遥かに及びませんが、一つの部品の集まりで何でもつくれる、ブロックが何にでも変われる、という自由度はダイヤブロックのほうが勝っていたように思います。
そういえば幼い頃、レゴを親にねだった事がなかったのは、なんとなくそういう不自由さが嫌だったのかもしれません。(注:もちろんレゴにも用途が決まってないシリーズ、ダイヤブロックにも用途が決まっているシリーズはあります)

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