LIXILギャラリーで開催中の西山夘三展へ。

グランフロントに行ったついでに、LIXILギャラリーで開催中の西山夘三展に行きました。西山夘三という建築家は、作家としてよりは研究者として名を馳せた人で、特に戦前・戦後の市民の暮らし方の研究が後の公団住宅の間取りを生み、さらにそれが現代でも不動産業界を支配するnLDKの手法へと繋がったという点で、現代の日本の住宅史を語る上では欠かせない存在です。


元は漫画家志望だったということも初耳ですが、緻密なスケッチとメモの数々には本当に驚くばかりです。家具から建築を考える、という建築家はいますが、本棚に何冊どんな本が入っているか、冷蔵庫の中に何がどれだけ入っているか、から空間を創造できる建築家はなかなかいません。採集という言葉がよく似合います。

細部まで作りこまれた模型。今ではこれぐらい家具をつくりこんだ模型も珍しくないですが、当時としてはかなり異例のことだと思います(ちなみに壁は木製のようです)。

私たちの事務所も、まだまだ設計のきめ細かさが足りないなあと実感しつつ、今後の計画に生かしていければと思います。

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