広島中央警察署本通交番庁舎プロポーザル案

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昨年応募した広島市の交番プロポーザル応募案です。年末に結果が出て、私たちの案は不採用でした。残念。

最近は公共のコンペ・プロポーザルの参加資格に「過去の同規模の建物の設計実績」が求められることが多く、既に実績がたくさんある有名な設計事務所やゼネコン以外はなかなか参加資格すら与えられない状況なので、こういったコンパクトな建物のプロポーザルは大変有難く貴重です。今回は(も)残念な結果に終わりましたが、自分たちがやりたいことや足りないものに向き合える良い機会でもあるので、また懲りずにチャレンジし続けたいと思います。

 

 

くらしこうばん

交番には24 時間365 日、悩み、傷つき、不安に苛まれた多くの人々が訪れる。人々が助けを求めているのは、粛々と業務を遂行する勤務員ではなく、同じ立場で悩みを共有できる一人の人間ではないだろうか。勤務員の中に事務的ではない素顔が垣間見えたときに、人々はやさしさや親しみやすさを感じ、不安の幾許かを和げることができる。交番は単なる受付窓口ではなく、勤務員と街の人々との交流の場であり多くの勤務員が寝食を営むくらしの場でもある。それらを隔離せずむしろ建築の主題として積極的に捉え、運用上のセキュリティを確保しながら「しごと」と「くらし」が近しい空間を設える。緑と光に囲まれ、人として毎日を過ごすことが出来る建築は、勤務員にとって快適であるだけでなく、利用者にとっても気軽で親しみやすい。勤務員のくらしや利用者との交流がまちなみににじみ出る交番は街のにぎわいの一部となり、通りに更なる活気を与えるだろう。

 


会議室から内部全体を見渡す。中間階に設けた大きなダイニング・キッチンを中心に執務空間と居住空間が中庭を介しながら連続的につながっている。

 


客溜まり正面。受付の向こうに勤務員たちのくらしが広がっている。住まいの縁側のように、生活空間の延長上に来客空間を設える。

 

古家の改修プレゼンテーション

Posted カテゴリー: '19-奈良市I邸

奈良市にある大正時代に建てられた古家の改修計画。お施主様にプレゼンテーションを行いました。

 

大きなお屋敷なので、全部を改修してしまうと大変な費用がかかってしまいます。趣のある和室は修繕に留めて、昭和期にリフォームされたダイニングキッチンを中心に再整備する計画です。

 

増築された水まわりを減築しつつ、間取りに無駄のないように設計し直し、南庭に面して明るい居間をつくります。

 

現在は荒れ放題のお庭も整備して、ウッドデッキをつくってフルオープンな建具で室内とつないで・・・と夢は広がりますが、ご予算の中で何を優先するか、工事のコストバランスを取りながら慎重に進める必要がありそうです。

 

古ビル改修プレゼンテーション

Posted カテゴリー: '19-大阪市天王寺区Kビル3.Idea

大阪市内からご相談頂いている古ビルの改修プロジェクト。お施主様にプレゼンテーションを行いました。現状は、看板がペタペタ貼りついていたり、自販機があったり、エアコンの配管や室外機やダクトがこびりついていたり、上階への入口がどこかわかりにくかったり・・・と見れば見るほど問題が多い状態です。しかし建物自体は装飾のないシンプルな形状なので、うまく改修できれば格好良くなるポテンシャルはありそうです。

 

ビルを稼働させながらのリノベーションでは一気に全てを解決することは出来ません。まずは既存のテナントさんが入った状態でも実現出来そうな第一期工事。エアコンの配管ルートを再検討して外壁から除去。室外機置き場をエキスパンドメタルで囲ってスッキリ。屋上のフェンスをブラックに塗装。エントランスの階段を作り直し。ビルの入り口は袖壁とサインで再計画。これだけでもかなり美観の向上が望めます。

 

 

テナントが入れ替わるタイミングで1階のデザインを徐々に統一する第二期工事。店舗がそれぞれの個性を発揮することも賑わいの面では重要ですが、オーナー側が全体のバランスをコントロールすることも重要です。例えば看板は、何も規制を加えなければ他より目立とうとしてどんどん大きさと派手さを競うようになりますが、本当は何もないところにさりげないサインがあるほうが効き目があります。騒がしいところでさらに大声を出すより、静かなところで囁くほうがよく伝わって、労力もかかりません。

 

完成形の夜景。道のりは長いですが、まずは理想を描くところから。第一歩を踏み出すことが大切です。

地下部分が出来ました。

Posted カテゴリー: '17-奈良県王寺町T邸

奈良県王寺町の住宅は基礎コンクリート工事が進んでいます。地下部分が出来上がりました。

 

地上階と地下階の境となるコンクリート壁。建物内への雨水の進入を防ぐためコンクリートの外側を防水します。そのため、いったん必要範囲より多めに掘削して埋め戻す工事を行います。

 

コンクリートと仮設の土留めの間に降りてみました。迷路みたいな不思議な空間です。地下水の滲出もなく水はけのよい土地ですが、コンクリートの打ち継ぎ部分から水がじわじわ浸み込まないように何重にも対策を講じています(写真に見えるスタイロフォームは防水層の保護用です)。

 

鈑金打合せ

Posted カテゴリー: '18-大阪市都島区I邸

大阪市都島区の住宅。今回は屋根・外壁とも、ガルバリウム鋼板竪ハゼ葺きとする予定です。既製品ではなく、現場でガルバリウム板を曲げて製作するため、色々と工夫が必要です。工務店・鈑金屋さんと実際のサンプルを見ながら検討会議を行いました。

 

 

できるだけ薄く・細く、という意匠上の希望と、技術的に職人が加工できるのかどうか、雨漏りの恐れがないかどうか、という施工上の希望の接点を探します。色々悩みましたが、良いディテールにたどり着きました。あとは実地でイメージどおり収まるかどうか。屋根・外壁の難しいコーナー処理が多い現場なので、施工に向けてさらに細部を詰めていきます。

 

ちなみに「板金」と「鈑金」。最近はもう「鈑」の字はほとんど見かけなくなってきましたが、こういう手作業の金属板加工は、なんとなく昔ながらの「鈑金」がしっくりくる気がして、好んで使っています。