ボックスカルバート・ハウス Box calvert house

都心に住みたい、車も必要。一戸建てがいい。けれど土地+建物までは手が回らない。ローコスト住宅の定番として、古くなった倉庫や工場のリノベーションがよく挙げられます。しかし元々居住スペースでない場所を改造する場合、現実的には非常に様々なコストがかかります。断熱性能・上下水道・ガス・電気・セキュリティ・・。おまけに構造補強も必要なら、とてもローコストと呼べる代物では無くなってしまいます。他に貨物コンテナを改造したコンテナハウス等もありますが、これも断熱性・設備が全く無いことに加えてコンテナの規格が限られるため、決して狭小住宅に向いているとはいえません。そこで今回ボックス・カルバートに注目した住宅を計画しました。ボックスカルバートとはロの字型をしたプレキャスト(工場生産)コンクリートのことで、トンネルや橋脚、暗渠といった土木用途の他、1Fガレージ・2~3F住宅になっている建売住宅の1F部分としてよく使われるものです。安価で、施工時間が短く、居住スペースとして最低限耐えうる断熱性能を持ち、コンクリート製造時に配管孔を空けることが出来るため設備工事が容易です。また数十センチから数十メートルまで様々なサイズ・形状のものを組み合わせることが可能なため、鰻の寝床敷地が多いわが国には特にもってこいの工法といえます。今回は敷地形状にあわせて3.6Mx4Mの規格サイズボックスカルバートを6個連結した空間をつくり、その中にガレージとダイニングキッチン、水廻りユニットとその上にロフトという最小限の住居を構成しました。ガレージ部分はSOHOやアトリエ、カフェとして使用することもできます。