
今回の工事で窓・扉は全て防火設備(防火窓)に取り替えました。裏手の目立たない箇所はアルミサッシ、路地に面した表面は修景のため木製建具を用いています。京都市では木製防火雨戸の仕様を定めていますが大袈裟なものになってしまい制約も多いため断念、防火塗料を塗布した木材に鉄板を貼った戸という告示仕様もありますが京都市では認められず断念、窓本体を防火設備化する正面突破作戦となりました。現場製作の木製防火窓はここ数年で法整備が成されたのでyyaaでは初めての試みです。開き方やガラス種、サイズなど、様々な制約に苦戦しつつなんとか実現出来ました。

玄関戸サイズの木製建具ではまだ防火設備の告示仕様がありません。そのため防火シャッターとの合わせ技です。長屋の天井が低く一般建築用の既製品が入らず、農業用シャッターの鉄板厚みを0.8mmに上げ、ケースなしで特注しました。無骨な工業感がこの建物には割とあっているように思います。
