お風呂選び

浴槽を選びに、お施主さまご家族と西中島にある大和重工さんの大阪営業所に行きました。

大和重工は一般的な知名度はたぶん高くないのですが、あのホテルもこの旅館も、あの建築家もこのデザイナーも使っている鋳物ホーロー浴槽の代表的なメーカーです。

私たちの事務所でも過去に何度も設計には盛り込んできたのですが、いつもユニットバスという強敵に阻まれ、採用出来るのは今回が初めてです。長い道のりでした。ホーロー製浴槽とFRP(繊維強化プラスチック)製浴槽との大きな違いは、鉄製のため熱伝導率が高く浴槽自体が温まること、頑強で傷や凹みの心配がほぼないことです。海外製のホーロー浴槽もありますが、殆どがプレス製なので厚みが薄く、手作り感はあまりありません。一方こちらは分厚い鋳物に手作業でガラスコーティングしているため独特の煌めきや風合いがあります。

実際に浴槽に入って座ってみると、同じ外寸でもRのつき方で全く体感が異なり、意外とコンパクトなタイプもフィット感が良くて気持ちよかったり、なかなか難しいものです。実機を見に来て正解でした。お施主さまと色々悩んだ結果、当初より少し小さめのサイズに決まりました。

丸い個浴はインバウンド復活で特需状態。五右衛門風呂は、本当に薪で下から沸かす使い方も出来るそうです。最近はもっぱらサウナブームですが、個人的にはこちらの方が好きです。