「P Kyoto Saiin」をUPしました。

京都市内の分譲マンションエントランス改修計画。7年の歳月を経てなんとかゴールまでたどり着きました。途中様々な問題が発生し、何度も窮地に陥りながら、こうやって写真に成果をまとめることが出来、大変嬉しく思います。7年もかかりながらブログ記事が今まで5本しかないというところが、いかに難しく、表に出せない問題が多かったか、物語っております。

撮影は山田圭司郎さんです。京都を拠点に活動されているカメラマンですが、京都市内の物件を撮って頂くのは実は初めてです。ありがとうございます。

プロジェクトページへは下記からどうぞ。

https://yyaa.jp/works/p-kyoto-saiin/

集合住宅エントランス改修の撮影

2014年から始まった京都市内のマンション共用部の改修がついに完成し、写真撮影を行いました。カメラマンはいつもお世話になっている山田圭司郎さんです。長い長いプロジェクトだったので感慨深いですが、積もる話はまた写真が出来上がってからということで。

集合玄関ポストのリニューアル

集合住宅のポストは意外とデザインの良い物が少なく、設計者としてはなかなか悩みどころです。オートロックをはさんで外側に投入口、内側に取出口がある、いわゆる「前入れ・後出し」タイプはまだ比較的スッキリしたデザインのものもありますが、投入口と取出口が同じ側にある「前入れ・前出し」タイプは非常に選択肢が限られます。

ポスタ・デ・ムーロ【サンワカンパニー】
シンプルさを極めた集合ポスト。前入れ前出し、前入れ後ろ出し、両方に対応できる機能性もすばらしい。二重扉になっていて、一枚開けたところに投入口やネームプレートがあります。2014年度グッドデザイン賞。

D-ALL【キョーワナスタ】
こちらもかなりシンプル。ホワイト色のポストはなかなか希少です。ブラックもあります。こちらは2011年度グッドデザイン賞。

他にもいくつかの候補を比較検討して、今回はD-ALLを採用することになりました。壁面の解体に合わせてポストも撤去します。中から新築時の落書きが出てきました。

そして完成。すっかりリニューアル。管理組合さんのご意向で、新築時の定礎板は再利用しています。

解体開始

マンション管理組合の理事会や管理会社様へのプレゼンテーションのあと、各入居者の方へ向けたアンケートが行われ、計画を進めることになりました。ずいぶん準備に時間がかかりましたが、工事の段取りは手早いものです。さっそく解体工事が始まりました。石貼部分の解体はかなり音が出るため、できるだけ慎重かつ、短期間に行います。

マンションの定礎盤は記念に再利用することになりました。一枚だけ残して綺麗にハツり取る技術に感心。

床タイル検討中

タイル選びは、カタログだけでは色味や質感が分からないため必ずサンプルを取って確認します。最初は漠然と色味やサイズから選ぶためたくさん候補があるのですが、一緒に並べて比較するとイメージにしっくりくるものは案外少ないものです。候補が絞れると次はそれをCGに当てはめてみて、実際に大きな面積になったときの感じや他の素材との相性から最終的な一つを決定していきます。

剥落注意!

京都市内の分譲マンション共用部。何か様子が変です。

実は壁の石貼りが剥がれて危険な状態。調査すると壁も天井も、石貼り部分がほとんど浮いてしまっていることが判明しました。これは至急エントランス全体の修繕が必要です!

屋外のアプローチも痛みが目立ち、危険な状態です。

分譲マンションの改修はたくさんの方々の意見調整が必要なので、無難な現状復帰しか行えないことが多いのですが、今回は管理組合の皆様のご理解が得られ、デザインの提案も行えることになりました。限られた予算の中ですが、安全かつ気持ちのよい空間になるよう、がんばりたいと思います。