使いながらビル改修

投稿日: カテゴリー: 未完成

事務所近くのビルオーナーさんから、築50年ほどのビルの共用部リノベーションのお問合せを頂き、現地調査を行いました。長い年月の間に色々な改修が行われたビルは謎が多く、慎重に計画を進める必要がありそうです。

今回は耐震改修のタイミングで共用部の改修も行って、建物を刷新してしまおうという計画です。ただ、ビルの入居者さん達が満載の状態で共用部をリノベーションすることは至難の業。駅舎の改修のように、工事の進捗に合わせて工区を動かしながら、入居者・来客の動きを阻害しないように計画しなければなりません。隣地との隙間もほとんどなく、難工事が予想されます。

以前弊所で設計を担当したビル改修、おうとくケアセンター、Kururi、岡山ビルは、全て入居者さんがゼロになった状態で設計・施工を行っています。おかげで設備配管を100%入れ替えたり、間取りの思い切った変更も出来たのですが、今から覚えば幸せな条件で計画させて頂けたのだなあとつくづく思います。

H邸/兵庫県芦屋市

投稿日: カテゴリー: '20兵庫県芦屋市H邸

兵庫県芦屋市で計画した戸建て住宅の計画です。壁・屋根とも鉄筋コンクリート造、かつ庇のある住宅をご希望を頂きました。狭い道路に面してスムーズに2台の駐車を行えるようにセットバックし、厳しい建蔽率の中で最大限建築面積を確保するために2階部分をオーバーハングさせています。

立面。曲面の屋根スラブ。

屋根の凹みは室外機置場兼寝室のハイサイドライト。

川に面して眺望の良い南側に大きく開いています。

エントランス。中庭の向こうに階段が見える。

大きなLDK。畳コーナーは普段はフルオープン、引戸で仕切れる仕組み。

ダイニングからLDK見返し。曲面屋根を生かした吹抜け。メインの壁面はコンクリート打放し。

主寝室は大きなテラスへつながる。

1階平面図。

2階平面図。

解体工事が始まりました

投稿日: カテゴリー: '20京都市左京区NF邸


京都市左京区の町屋リノベーションの解体工事が始まり、以前はほとんど分からなかった構造体が見えてきました。


壁から昭和15年の新聞が出てきて驚き。


予想どおり、新築当初の黒いものと、増改築された白いものが混ざっています。途中で間取りを変えたためか、かなり複雑な骨組みになっており、一部危険な箇所もあります。設計を進める前に、全ての柱梁の径や継手位置を実測して構造を整理し、補強方法を考える必要がありそうです。

町家リノベーションのプレゼン

投稿日: カテゴリー: '20京都市左京区NF邸


京都市左京区の町屋リノベーション。ファーストプレゼンテーション案が出来ました。町家にしては間口が広めの建物ですが、大家族で生活する予定なのでスペースの確保に苦戦しました。

 


6台停められる駐輪場。これだけでかなりのスペースを消費します。コンパクトサイズの平面ラックを使って何とかクリアできました。


こどものブースは2段式にして、寝台列車的に。

 


階段の反対側は長細い空間を十分に活用したファミリークローゼット。


脱衣~洗濯機~クローゼット~物干し場、のスムーズな家事動線。


2階は大きなLDK。少し段差を設けながら階段の周りを回遊できるプラン。階段上のトップライトから1階へも日が射す設計。


家族の居間。右側はダイニングとしても利用できる畳の小上がり。左側はワークスペースとキッチン。


本を読みながらゴロゴロできる居間。


ロフトからの見下ろし。


外観。元の玄関ドアを撤去して、ガラスブロックを嵌めようと計画しています。

スケルトン・インフィル町家の実測

投稿日: カテゴリー: '20京都市左京区NF邸

京都市左京区から連棟町家の改修のご相談を頂き、さっそく実測に伺いました。戦前の建物らしいのですが床・壁・天井に化粧ベニヤが貼られていて構造体が全然見えません。普段、町家の実測では古い柱・梁の間隔から新築当初の設計者(大工棟梁)の頭の中を推理するので、これは強敵です。

少しベニヤを剥がして調べると、どうも連棟の界壁と屋根だけ残して、内部は骨組みごと換装されている雰囲気です。コンクリート造のマンションのように大きな構造体(スケルトン)の中に居住スペース(インフィル)が入れ子構造に収まっています。とはいえ界壁の土壁は既に朽ちていて、後から加えたインフィルが建物全体を構造的に支えているようだし・・・不思議です。

 

和室には柱らしきものがありますが、構造柱なのか付け柱なのか、容易に見分けがつきません。ローラー作戦で全箇所計測し、図面化しながら新築時やリフォーム時の痕跡を探っていきます。

広島中央警察署本通交番庁舎プロポーザル案

投稿日: カテゴリー: プロポーザル

くらしこうばん

交番には24 時間365 日、悩み、傷つき、不安に苛まれた多くの人々が訪れる。人々が助けを求めているのは、粛々と業務を遂行する勤務員ではなく、同じ立場で悩みを共有できる一人の人間ではないだろうか。勤務員の中に事務的ではない素顔が垣間見えたときに、人々はやさしさや親しみやすさを感じ、不安の幾許かを和げることができる。交番は単なる受付窓口ではなく、勤務員と街の人々との交流の場であり多くの勤務員が寝食を営むくらしの場でもある。それらを隔離せずむしろ建築の主題として積極的に捉え、運用上のセキュリティを確保しながら「しごと」と「くらし」が近しい空間を設える。緑と光に囲まれ、人として毎日を過ごすことが出来る建築は、勤務員にとって快適であるだけでなく、利用者にとっても気軽で親しみやすい。勤務員のくらしや利用者との交流がまちなみににじみ出る交番は街のにぎわいの一部となり、通りに更なる活気を与えるだろう。

会議室から内部全体を見渡す。中間階に設けた大きなダイニング・キッチンを中心に執務空間と居住空間が中庭を介しながら連続的につながっている。

客溜まり正面。受付の向こうに勤務員たちのくらしが広がっている。住まいの縁側のように、生活空間の延長上に来客空間を設える。

古ビル改修プレゼンテーション

投稿日: カテゴリー: '19-20大阪市天王寺区Kビル

大阪市内からご相談頂いている古ビルの改修プロジェクト。お施主様にプレゼンテーションを行いました。現状は、看板がペタペタ貼りついていたり、自販機があったり、エアコンの配管や室外機やダクトがこびりついていたり、上階への入口がどこかわかりにくかったり・・・と見れば見るほど問題が多い状態です。しかし建物自体は装飾のないシンプルな形状なので、うまく改修できれば格好良くなるポテンシャルはありそうです。

 

ビルを稼働させながらのリノベーションでは一気に全てを解決することは出来ません。まずは既存のテナントさんが入った状態でも実現出来そうな第一期工事。エアコンの配管ルートを再検討して外壁から除去。室外機置き場をエキスパンドメタルで囲ってスッキリ。屋上のフェンスをブラックに塗装。エントランスの階段を作り直し。ビルの入り口は袖壁とサインで再計画。これだけでもかなり美観の向上が望めます。

 

 

テナントが入れ替わるタイミングで1階のデザインを徐々に統一する第二期工事。店舗がそれぞれの個性を発揮することも賑わいの面では重要ですが、オーナー側が全体のバランスをコントロールすることも重要です。例えば看板は、何も規制を加えなければ他より目立とうとしてどんどん大きさと派手さを競うようになりますが、本当は何もないところにさりげないサインがあるほうが効き目があります。騒がしいところでさらに大声を出すより、静かなところで囁くほうがよく伝わって、労力もかかりません。

 

完成形の夜景。道のりは長いですが、まずは理想を描くところから。第一歩を踏み出すことが大切です。

古ビル調査

投稿日: カテゴリー: '19-20大阪市天王寺区Kビル

事務所近くのビルオーナー様からご相談を頂き、古ビルの調査へ。タイル貼りのすっきりした建物なので比較的リノベーションしやすい条件ですが、外壁にまとわりついたエアコンの配管が大問題です。もともと空調のことを考えて設計されていない上にバルコニーもないため、こういった状況に陥っている古ビルはたくさんあります。

 

道路際に所狭しと室外機や給湯器。慣れてしまうとこれを見ても何とも感じなくなるのが怖いところ。

 

1階の少ない置き場が一杯になると、冷媒配管を屋上まで引っ張って、室外機を屋上に並べることになります。外壁にはテープ巻きの配管がだらーんと露出したままなので、経年劣化でひどい状況になってしまいます。元は良い建物なので、室外機置場と配管を再計画できれば、ぐっと雰囲気が良くなりそうです。ただ、道路際ぎりぎりまで建築されている建物では置き場とルートの確保は容易ではありません。

 

ビルの共用エントランス。色々頑張って演出して頂いているのですが、どうも良い方向に向かっていない感じです。こちらも長年の垢を洗い流してすっきりしたいところです。お施主様から古い図面をお借りして、どういう設計でつくられた建物なのか、現状とどう異なるのか、全体を把握するところから始めます。テナントさんからのご依頼では難しくても、オーナー様からの依頼では可能になることがたくさんあります。

大阪市天王寺区O様邸

投稿日: カテゴリー: '19大阪市天王寺区O邸

大阪市天王寺区のマンションリノベーション。入口からバルコニーまで貫く細長いLDKをつくり、そこから水まわりや寝室にアクセスする計画です。

縦長の分譲マンションの半分を細長いLDKにすることで冗長な廊下スペースがなくなり、南北の開口を通じて風も通り抜けます。

LDKの床・壁・天井はくつかの領域ごとに素材分けし、空間にリズムを与えています。

マンション現場調査

投稿日: カテゴリー: '20京都市左京区NF邸


事務所にほど近いマンションの方からリノベーションのご相談を頂き、早速調査に伺いました。一度も大きな改修を行っていないため、かなり傷んでいます。レトロなキッチンもなかなか雰囲気があって良いなあ、とついつい見入ってしまいますが・・・いやいや、ここは断捨離してイメージを一新しましょう。

 

掃き出し窓が交通量の多い道路に面しているので、防音性を改善する必要があります。一般的にはアルミサッシの入替はご法度ですが(管理規約で決まっていることがほとんど)、管理人さんに聞くと、何とコンクリートを傷つけなければOK、すでに交換した住戸もあるとのこと。内窓は安価ですが窓の開け閉めが二重になるので、日々出入りする掃き出し窓ではかなり不便です。コストがかかりますが、カバー工法でサッシ自体を交換する方がベターです。

 

 

大阪・奈良・建築・設計事務所・建築家・山本嘉寛・住宅・新築・戸建て・リフォーム・リノベーション・定期報告
ちなみに弊所事例では更の家が今回同様にマンション規約が緩く、右手に見える掃き出しサッシはカバー工法で交換しています。

 

公園横の計画

投稿日: カテゴリー: 未完成

事務所にほど近い公園に面した新プロジェクトの敷地。現在まだ古い建物が建っている段階ですが、とりあえず付近の様子を調査しています。ふだん何気なく通っていている場所でも、つくり手側の視線で見るといろいろな発見があってなかなか楽しいものです。

 

敷地境界探し。側溝蓋を持ち上げてようやく発見!

 

既存建物の2階からの眺め。南向きで大きな道路と並木のグリーン。なかなか贅沢な立地条件です。気持ちの良い空間になりそうです。

 

 

ファーストプレゼン案

投稿日: カテゴリー: '18奈良市M邸

奈良市のマンションリノベーション。ファーストプレゼン案ができました。

パンづくりが出来るように、大きめのカウンターのあるキッチンを中心に居間を構成しています。リビングよりダイニング・キッチンに比重を置いた設計です。

キッチンの奥にゲストルームを兼ねた和室。フルオープンの状態では南北に風がよく通ります。

洗面室は明るい窓際へ。マンションの中に「光の入る大きな洗面室」をつくると、なんだかとっても贅沢で居心地のよい空間になります。


寝室。エアコンの配管スペースをうまく処理してワークスペースも確保できそうです。

コンパクトですが回遊性のある間取りです。マンションリノベーションではパイプスペースや窓の位置との関係から、思ったようなプランに出来ずに散々悩むことが多いのですが、今回は無駄なく非常にスムーズに各所収まりました。小さめマンションの優等生プランです。

芦屋で敷地調査。

投稿日: カテゴリー: 未完成

兵庫県芦屋市。新築住宅のご相談を頂いている敷地の調査に。Googleで調べて駅から山手に徒歩15分ぐらいだったので気楽に考えていたのですが・・・、忘れていました。この斜面地。到着する頃にはすっかり汗だくでした。

敷地はすでに造成されているので問題ありませんが、お隣の立派な塀が気になりますね。圧迫感を感じないような建物配置を考えねばなりません。

芦屋川の向こうに聳える至宝、旧山邑邸・ヨドコウ迎賓館(設計:フランク・ロイド・ライト)。現在改修工事中です。来春には再公開されるそうなので、来年度の授業で学生たちを連れて見学に行こうと企んでいます。

【保存版】マンションリノベーションの実測調査チェックリスト

投稿日: カテゴリー: '18奈良市M邸用語

奈良市よりマンションリノベーションのご相談を頂き、現地調査に行って来ました。南向きのベランダから若草山もよく見える見晴らしのよい部屋です。

 

マンションリノベーションの調査や設計もかなりの数を積み重ねてきて、ずいぶん効率的に行えるようになってきたように思います。今まで痛い目に遭った経験で(温かいお施主様みなさまのおかげで事なきを得ていますが)、後々問題になりそうなポイントを事前に確認できるようになりました。昔はひたすら室内の寸法を測ったものですが、最近は構造や設備についてより詳しく調べるようになりました。

 

マンションはある程度定型があるので、戸建てほど想定外の事態は起こりませんが、それでも構造・設備のことをきちんと調べておかないと、思わぬところに小梁があったり、配管があったり、プランニングした通りの空間にならない場合が出てきます。逆に言うと、しっかり詳細な調査を行っておくほど、何が出来て何が出来ないのかが分かり、それだけシビアに設計することが可能になります。極端に言えば他のリフォーム会社が出来ないと言っていたことも、出来るようになるケースがあるということです。せっかくなので、リアルタイムに調査を進めながら最近どういった視点でマンションを見ているかご紹介しようと思います。

 

1.ユニットバス天井裏

マンションリノベーションの調査の基本です。ユニットバスの天井には必ず点検口があるので、そこから天井裏を覗きます。給排水・換気の経路の状態を確認しつつ、天井面の打放しコンクリートの状態も見ています。

 

2.サッシ周り

アルミサッシは基本的に入れ替えできないので、その高さが室内の床高さの基準となります(ぴったりあわせる必要はありませんが、サッシとの際の収まりに工夫が必要になります)。また、アルミサッシ周辺の部材の寸法を測ることでコンクリートや断熱材の厚みもある程度想定できます。

 

3.ドア周り

ドア前後の高さ関係も重要ですが、玄関では現状の仕上材が何であるか、も要チェックです。石やタイル仕上の場合は、つぶしてやり替えようとした場合にガガガガ・・・と非常に大きな騒音が発生します。今までの事例でも苦情率100%です。管理組合の許可を得ている以上は強行できなくはないのでしょうが、ご近所さんと険悪になっては大変です。「更の家」はご近所さんの都合に合わせて工期を延ばしタイル張替えに成功しましたが、「閑かな家」ではつぶすことをあきらめてタイルの上にモルタルを重ね塗りしています。「着替える家」は石の上にプラスチックタイルを貼りました。「吹き流しの家」は諦めてタイルをそのまま残すことになりました。なかなかのトラブルポイントなので、工務店も慎重になる箇所です。

 

4.換気口の位置・大きさ。

コンクリートには新たに穴を空けられないので、空調・給気・換気扇の出入口は既存の換気口を利用することになります。特に空調の配管ルートはマンションの新築時にうまく設計されていない場合も多いので、どういう風に変更すれば配管を隠せるか、設計の初期段階から頭の片隅に置いておく必要があります。「着替える家」は配管をルーバーで隠蔽しました。「閑かな家」は壁にメンテナンス可能なパイプスペースをつくってその中を通しています。「吹き流しの家」は1つの穴に2台のエアコン配管を通す離れ業です。

 

5.換気ダクトの出口

ベランダや廊下側から、どの位置にどんな大きさの開口があるのか確認します。室内から見えない天井裏の配管経路もある程度判断できます。

 

6.分電盤

マンションでは住戸あたりの電気容量が決まっているので、特に古いマンションではエアコンの設置台数に制限を受ける場合があります。火元をIHに出来るかどうか、も管理規約と照らし合わせつつ調査します。「引き算の家」はマンション全体の容量に余裕があったのでIHに変更できました。

 

7.インターフォン

古く黄ばんだマンションのインターフォン。もちろん交換したいところですが、大きなマンションでは火災警報器も兼ねているので、交換するのは非常にハードルが高く、大変です(私たちの事務所でも今まで一度も成功していません)。止む無く再利用することになるのですが、結構大きくて出っ張りもあるので、目立たずしかし使いやすい位置に計画する必要があります。事前にサイズや品番など調べておくと便利です。

 

8.ガス給湯器

今不具合がなくとも一般的に約10年が交換の目安なので、製造年が古いものは不動産会社さんの「まだ使えます」をあてにせず交換するほうが得策です。また、ユニットバスの追い炊き対応のある/なしも調べておかないと、着工後に思わぬ追加費用が必要になる場合もあります。

 

9.竣工図

実地の調査はもちろんですが、何と言っても重要なのは新築時の竣工図面です。マンションでは管理人室などに竣工図面や工事図面を保管している場合がほとんどなので、不動産会社や管理人さんにお願いして必ず調査しています。構造図を見ることで、柱・梁・床の正確な厚みを調べることが出来ます。また設備図を見ることで、配管ルートや管の大きさも一目瞭然です。実際の施工と図面が整合していない場合もあるのですが、それはそれで、結構図面どおり作られてないマンションだな、と認識しておくと色々と役にたちます。

上の写真は室内の排水ルートです。どんな太さの排水管がどこを通っているのか、よく分かりますね。

 

調査対象の住戸を調べるとともに、マンション全体がどういった設計意図でつくられているのか、出来上がるまでどんな出来事があったのか、知っておくことは非常に重要です。建設途中で計画が2転・3転している物件ではやはり設計に綻びが生じやすいですし、実地と図面が整合していないマンションは現場監理が行き届いていなかったということです。中古マンションの購入前にそういう問題点を指摘できるのは、我々一級建築士だけであろうと思います。

 

さて、ひととおり過去の物件を懐かしんだところで、今回のマンションは状態もよく、図面もきっちり正確で、全然問題ないことが分かりました。採取したデータを元にプランニングに取り掛かりましょう。

 

 

プレゼンテーション案が出来ました。

投稿日: カテゴリー: '18大阪市Mゲストハウス

大阪市中央区。玉造の駅前にある築40年ほどのビルの2層を特区民泊として活用するプロジェクト。共同住宅と長期滞在旅行者向けゲストハウスの2つの用途をスイッチできるように制度設計された特区民泊では、ベッドルームを中心とした部屋より、ファミリーが集まって団欒したり、マーケットで買ってきた食材を調理して楽しめるリビング空間を重視したゆとりのあるデザインを行ったほうがより素直で魅力的な空間になるのでは、という考えで設計を行いました。

1フロア1室の大きなタイプ(A)。水廻りやクローゼットを納めたコアでリビングと寝室を性格付けしています。大通りに面したビルならではの連続窓を最大限生かしたリビングからは都心の夜景も楽しめます。海外からのゲストには嬉しい和室も確保。

1フロア2室の小さなタイプ(B)。ニ方向避難を確保するためにダブルスキン化することで、インナーテラスのような不思議な空間が出来ています。ビルのファサードにも良い影響を及ぼすのではないかと企んでいます。

小さなタイプ(C)。採光を確保するために細長い間取りとなった部分を寝室として活用。3室とも全てアイランドキッチンを備えています。古いビルを活用した民泊ではラグジュアリーにつくりすぎても建物がついていけませんし、ラスティックにつくりすぎても品がなくなってしまいます。建物と立地環境が元々備えている性格を生かして、用途に関わらず魅力的な場所になれば理想的ですね。

民泊現地調査

投稿日: カテゴリー: '18大阪市Mゲストハウス

大阪市内からビルを利用した特区民泊のご依頼を頂き、現地調査へ。私たちの事務所では民泊のご相談は初です。先日完成したゲストハウス・シェアハウスに続き、新しい用途のご依頼には時代の流れを感じます。ビルは既にスケルトン状態なので調査はスムーズに出来ました。

内装のデザイン自体は問題なさそうですが、何より法律をうまくクリアできるかが気になります。建築基準法、旅館業法、消防法、とりあえず法律面のチェックから進めることになりました。

A邸|台湾高雄市

投稿日: カテゴリー: '18高雄市A邸

今年春から進めている台湾のプロジェクト。コンドミニアムのエントランス改修です。ちなみに共用部ではなく、一つの住戸の入口です。

天井の高い鉄筋コンクリート造、土足、人工照明下、という条件下で、クライアントの希望された「和」をどう引用するか、試行錯誤しました。頑強なコンクリートの躯体の中に茶室や寺社など繊細な木造架構を持ち込んでも結局書き割のセットになってしまいます。大きなスケール感に負けない「和」の空間をつくること、またクライアントが甲冑を蒐集されていたこともあり、ここでは「城郭」をモチーフにインテリアを構成しました。

壁面のニッチには甲冑が並ぶ予定です。簡単に現地に行けない中でデザインをどう実現していくか、課題が山積です。

山あいのピザ店。ファーストプレゼン

投稿日: カテゴリー: '18奈良市Kピザ店

奈良市。山あいの古民家ピザ屋さん。プレゼンテーション案が出来ました。既存の古民家の中にカウンターと厨房、ピザ釜を配置します。お施主様の思い入れが強い建物なので出来る限り既存部分には手を加えず、余裕のあるスペースを大きく使ってお店の核となる部分をつくり、客動線と従業員動線を整理しました。

 

母屋から張り出したトイレ棟。かなり開放的に作りながら客席・外部からの視線は遮る設計。

 

今回はお施主様からスケッチで、というご希望を頂いたので手書きで透視図をつくりました。製図板でまともに作図するのは久しぶりなので、1枚目より2枚目のほうが狂いが少ないですね。やはり町屋や古民家の計画案はCGより手書きのほうがしっくりきます。手間暇はかかりますが、リハビリを兼ねてこれからも時々は手書きを挟んでいきたいと思います。