カテゴリー: ’15-20岡山ビル
タイルの目地
配管工事
CG検討
合板の選別
コア
ブレース完成
耐震ブレース
大阪市玉造のビルリノベ。耐震改修工事の最大の山場、鉄骨ブレースの取り付け工事を行いました。バルコニーの腰壁と、空中を縦横無尽に走っている電線が邪魔で工場一体製作を断念。パーツごとに分けて障害物を避け、室内へ搬入してから組み立てます。
吊りこみ中。
組み立て完了。ようやく耐震ブレースらしくなりました。今回は三角型ではなく、室内からの視界を邪魔しにくいマンサード型です。
出来上がったブレースを垂直に起こしている図。
なんとか予定どおりぴったり収まりました。職人の皆様、お疲れ様でした。
ちなみに先日コンクリートを打設した耐震壁もこんがり打ちあがりました。引き続き意匠・設備工事が進んでいきます。
支保工
玉造のビルリノベ。耐震壁のコンクリート打設中です。型枠を支える単管で部屋が埋め尽くされています。新築ではありえない光景です。
型枠と梁の隙間からコンクリートを流し込みます。既存の建物の中でコンクリートを打設する作業は制約が多く、非常に手間暇がかかります。
耐震補強中
解体完了
ついに着工しました。
プチ解体
天井裏の調査
コア抜き
古ビルのリノベーション計画にあたり、耐震診断を構造事務所にお願いしています。この建物は現在の耐震基準ができる以前の昭和40年代に建てられた鉄筋コンクリート造のビルのため、現在の耐震基準でも安全に使えるかどうかを診断してもらいます。
耐震診断では、構造計算をする前に、現地調査も行います。開口部や壁の位置が図面通りに施工されているのか、大きなクラック(ひび割れ)が壁に走っていないかなどを確認すると同時に、コンクリートの状態も調査し、総合的に診断を行います。
コンクリートの状態を確認する方法はいくつかありますが、今回は『コア抜き調査』を行います。この調査では、コンクリートの壁の一部をくり抜いて、強度や密度が十分にあるかどうかをより精確に検査します。
まず、コアを抜きたい位置周辺の鉄筋の位置を、機械を使って確認し、チョークで印を付けていきます。コアはある程度の長さが必要な為、鉄筋が当たってしまうと違う位置に穴を空けなおさなければならないため、慎重に確認していきます。
次に、コア抜き位置の上部に小さな穴を空け、ボルトを設置します。このボルトを使って、コア抜きの機械をずれないようにしっかりと固定します。
この機械に、筒状の刃を装着します。今回は80φの大きさのものを使用しました。
コア抜きの過程でコンクリートの粉が大量に出る為、機械に水を循環させながら行いました。機械にホースを繋いで水を循環させることで、粉塵が周囲に飛ぶことなく作業を行う事が出来ます。
所定の深さまで円筒状の切込みを入れ、その隙間から慎重にノミで叩き、奥の端部でコンクリートを落としてコアを採取します。
中身が詰まっている、綺麗なコアが抜き取れました。
壁の仕上げに使われているモルタル部分などを切り落とし、検査場に持ち込みます。
目視ではとても状態が良いように感じましたが、どのような検査結果が出るのかドキドキします。
Oオフィスビルの改修
近年では古い建物に価値を見出すマンションリフォーム・リノベーションがかなり一般的になってきました。それに伴ってオフィス物件でも、レトロでコンパクト、気軽に借りられる物件を求めるニーズが特に若者やクリエイター層に増えています。しかし都心のオフィスビルを見渡してみると、古くて賃料が安い物件であってもほとんど空室になった建物が巷に溢れています。住居建築は室内さえリノベーションすればひとまずOKですが、オフィスビルは取引先や顧客との打ち合わせに用いる公の場であるため、いくら貸室をリノベーションしても外観や共用部が酷い状態では使い物にならない事が原因です。
今回は空室化と老朽化に悩む建物オーナーのご依頼で、高度経済成長期に建てられたビルをリノベーション。外装タイルや杉板打放し、手摺といった古くて良いものを残しながら、無駄な装飾やツギハギの配線配管を撤去、共用部のデザイン・設備・間取りを更新し、レトロでシンプルな魅力を備えたオフィスビルに再生します。