設計料について

■戸建て住宅新築

我々建築士の設計監理業務報酬(いわゆる設計料)は、従来、建築の工事費をもとに算出することが一般的でした。しかしそれでは、高級な材料を使えば設計料が上がります。本当は材料のグレードと設計の業務量にはあまり相関性がありません。また建物をローコスト化すればするほど設計料が下がります。それでは設計者は思い切ったローコスト案を提案できません。そのため平成21年に国土交通省より、工事費ではなく工事面積をもとに設計料を算出するよう告示が出されました(平成21年告示15号)。約10年間の運用を経て、この告示の内容が実情を踏まえて見直されましたが(平成31年告示98号)、新築住宅に関しては『実態調査の結果、有意な結果が得られなかった』として業務基準の改定は見送られています。ただ、告示98号では業務報酬の算定式が業務量の2.1倍と定められており、新たな基準にそのまま当てはめると単純に設計料が2.1倍となってしまう問題があります(大規模建築物では業務量が低めに改定されたため、2.1倍してちょうど妥当な数値となります)。そのため、当事務所では引き続き告示15号を元に設計料を算定します。

【算定例・110㎡(33.3坪)の新築木造住宅(平屋又は2F建)の場合】

業務量 = 設計 ( 総合 + 構造 + 設備 ) + 監理 ( 総合 + 構造 + 設備 )
報酬額 = 業務量x人件費単価 + 直接経費 + 間接経費 + 特別経費 + 技術料等経費

業務量 = ( 378 + 0 + 114 ) + ( 192 + 33 + 40 ) = 757
報酬額(税抜) = 757 x 3,300 + 0 + 0 + 0 + 0 += 2,498,100
報酬額(10%税込) = 2,747,910

※業務量は別表第14戸建住宅(詳細設計を必要とするもの)による数値を最小二乗近似し算出
※人件費単価は令和元年度設計業務委託等技術者単価の技術員相当として算出

■住宅以外の新築

平成31年告示98号を元に算出します。

■戸建て住宅リノベーション

告示15号・98号はリノベーションでの運用を想定していません。また戸建住宅リノベーションは物件に対してどこまで手を入れるかによって設計・工事内容が大きく変動します。そのため従来どおり工事費を元に設計料を算出します。料率は一律15%です。設計監理契約時には想定される工事費から設計監理料料を仮決めし、竣工時に実際の工事費に応じてご精算します。

■マンションリノベーション

告示15号・98号はリノベーションでの運用を想定していませんが、マンションリノベーションでは床面積と業務量がほぼ連動するため、告示15号を元に算出します。

【算定例・80㎡(24.2坪)の分譲マンションリノベーションの場合】

業務量 = ( 236 + 0 + 0 ) + ( 101 + 0 + 0 ) = 337
報酬額(税抜) = 337 x 3,300 + 0 + 0 + 0 + 0 += 1,112,100
報酬額(10%税込) = 1,223,310

※業務量は別表第15その他の戸建住宅 による数値を最小二乗近似し算出
※人件費単価は令和元年度設計業務委託等技術者単価の技術員相当として算出

※その他の案件や複合用途案件の設計監理料についてはご依頼内容に応じて検討し、プレゼン時にお見積り致します。
※遠方地や特殊な構造・設備など、諸条件により別途費用が必要になる場合があります。