
古ビルを用途変更・増築・改修した高齢者福祉施設
築35年超の空きビルを現代のニーズに見合った高齢者施設へコンバージョンする計画。昭和期に建てられた地方のオフィスビルは、その多くが空室と老朽化に悩まされています。都市部ならリノベーションにより再生する方向性も考えられますが、経済の疲弊した地方ではオフィス需要自体が低下しており問題は深刻です。一方、介護分野では、介護疲れや緊急時の受け皿としてショートステイの需要がますます高まりつつありますが、民間事業としては建設補助金や税制優遇が受けられないため事業として成立させることが難しく、全国的に施設数不足の状態が続いています。今回は新築ではなく既存ビルの改修・増築を行うことによってイニシャルコストを低減、近接する病院が運営母体となることで経営の効率化を計り、単体としては運営が難しいショートステイ施設を実現することができました。かつては廃墟同然だった古ビルがコンバージョンにより再生し、地域医療の拠点として多くの利用者に活用されています。




Outoku Care Center






















概要 新築/1977 計画/2010-2013 所在地/奈良市 用途/デイサービスセンター・ショートステイ 構造規模/鉄骨造3F + 鉄骨造3F 敷地面積/170坪[570m2] 設計対象面積/227坪[750m2]
協働 意匠設備設計監理/山本嘉寛[YYAA] 構造設計監理/[オオイシ] 施工/[谷建設] サイン計画/松宮未来子 サイン製作/土屋正和 檜風呂製作/[Greenforest] 撮影/笹倉洋平[笹の倉舎](*はYYAA撮影)
助成 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業/[SII]
受賞 グッドデザイン賞(公共用の空間・建築・施設部門)/2014 住まいのリフォームコンクール一般社団法人住宅リフォーム推進協議会会長賞/2014
掲載 リノベーション・ケーススタディブック2[トーソー出版]/2016 デザイナーズFILE2016[カラーズ]/2016 新建ハウジングプラスワン[新建新聞社]/2015 GOOD DESIGN AWARD[日本デザイン振興会]/2015




