建築ができるまで
まずは当ホームページ右上の【お問合せ】より必要事項を明記の上、お気軽にお問い合わせ下さい。ご計画の物件や時期が決まっていない段階でも大歓迎です。YYAA大阪上本町オフィス/大和八木オフィスへお越しいただいての打ち合わせやリモート打ち合わせは初回無料です。
新築用地やリノベーションを行う建物が未定の場合、難しい物件探しのお手伝いを承ります。候補物件のメリットや危惧される点などを一級建築士の立場から助言し、物件に関わる法規制や隣地との関係、インフラの状況について不動産資料に記載されている内容が正確かどうか検証します。候補物件がたくさんある場合はご活用下さい。
古民家・町家・古ビルなど、既存図面がない建物をリノベーションする場合は、プランニングに先立って建物の実測調査と既存図面の作成を行います。
ご希望の条件、物件の状況やご予算、法規制などを勘案して計画を立案します。プレゼンテーションは図面や模型、CGなどを使いながら、計画案を分かりやすくご説明します。予算計画、工期の目安、設計監理料のご提示、さらに計画を実現するために適切と思われる施工者の提案も行います。
ファーストプレゼン案をたたき台として、わたしたちが計画の設計を担当させて頂ける場合は、建築士法に基づく重要事項説明を行います。その後お施主様とわたしたちとの間で業務委託契約を締結し、正式に設計がスタートします。
ファーストプレゼン案は限られたヒヤリングを元に作成する草案のため、最適解とは限りません。案を見て気付いたこと・気になることなどをお伺いして設計に反映し、また新たな案を見て頂くプロセスを繰り返しながら、徐々に設計の骨格が定まっていきます。
新築では、地盤調査の結果によって地盤補強が必要になる可能性があります。リノベーションでは、仕上げ材で隠れた壁内や屋根裏、床下から構造的な欠陥(木造では腐朽や蟻害、鉄筋コンクリート造では露筋や爆裂など)が見つかる可能性があります。既存建物がある場合、早い段階で解体出来れば、着工後に予期せぬ追加工事が発生するリスクを低減できます。
基本設計で決まった方針に基づいて、詳細設計を行います。お施主様のご希望を伺いながら床・壁・天井の仕上げ材料や設備機器を選定し、意匠図、構造図、設備図が揃って「設計図書」の完成です。
出来上がった設計図を元に建設会社に見積を依頼します。提出された見積を精査し、場合によっては合理化案・減額案を考え、設計図・工事内容・ご予算のバランスが取れる箇所を探ります。
設計内容・工事金額・工期が確定し次第、お施主様と建設会社との間で工事請負契約を締結します。私たちも監理者として契約書に署名・押印します。
工事開始前に様々な行政手続きを行います。建築確認申請の他、市町村の条例や地区計画の手続き、消防署や保健所、土木事務所、埋蔵文化財など、必要となる手続きは計画によって多岐に渡ります。
着工すると、わたしたちは工事の内容が設計図に添ったものかどうか確認する「工事監理」を行います。現場にて最低週一回は建設会社と定例会議を行い、提出される施工図をチェックしながら現場が進みます。お施主様とも設計や仕様の最終確認を行います。
工事が一通り終わると、施工者・監理者・お施主様の順に出来具合を検査し、問題がある箇所を是正します。計画の内容に応じて確認検査機関や消防署などの検査を受けた後、建設会社から鍵・書類のお引渡しと機器の取扱説明を行って完成です。
建物の完成1年後に建設会社とお伺いし、問題点があれば是正工事を行います。その後は3年、5年、10年と経過する毎にご連絡し、不具合や追加のご要望がないかお伺いします。建物同様、長くお付き合いさせて頂ければ幸いです。
設計監理に係る費用について
初回ご相談
- 山本嘉寛建築設計事務所 大阪上本町オフィス又は大和八木オフィスでの打ち合わせ・・・初回無料
- 計画地やその他ご指定場所での出張打ち合わせ・・・7,450円/時間 + 税+オフィスからの往復交通費
計画前コンサルティング
- 個人住宅の新築用地・リノベ用建物探しのお手伝い・・・50,000円 + 税 / 年 (交通費別途)
- 事業建築のコンサルティング・・・内容に応じお見積り致します。
実測・現況図作成
- 既存図面(平面図・立面図・断面図)が存在しない古民家・古家・古ビルのリノベーションでは、立案に着手する前に現地の簡易実測・既存図面作図が必要となる場合があります(700円/㎡ + 税)。
ファーストプレゼンテーション
- お施主様へのヒヤリング、電話・webから可能な範囲での関係法規確認、計画地・計画建物の現地簡易調査(1回)、計画案の作成(1案)、プレゼンテーション(1回)を行います。
- プレゼン時には計画平面図、模型写真またはCG、完成までの全体スケジュール、設計監理料のお見積、事業費の目安、施工会社・協働チームの提案資料をご提出します。※施工会社については、弊所で実績がない地域ではご提案出来ない場合があります。その場合は設計を進めながら施工会社を選定します。
- お申込みからの所要期間は、100㎡程度の新築戸建住宅の場合約1ヵ月、実測・既存図面作成を伴うリノベーションの場合は1ヶ月半程度必要です。事業収益物件については計画内容により工程を組みます。
- 設計対象床面積 150㎡未満・・・50,000円 + 税
- 設計対象床面積 150㎡以上・・・100,000円 + 税
- 計画の内容により別途費用が発生する場合があります。
- 複数案のご提案も承ります。追加提案は1案目の半額です。
設計監理料
- 一戸建て住宅の新築・リノベーションでは国土交通省告示第8条(実費加算方式)に基づき、設計監理の対象となる面積に応じて算出します。ファーストプレゼンテーション時にお見積をご提示します。工事ご予算に対して新築の場合12%、改修の場合15%程度が目安です。
- 事業収益物件についてはプロジェクトに対する私たちの関わり方も様々ですので、ご計画内容に応じてお見積します。
補助金・助成金・評価認定手続き
限られた予算であっても、公的な補助金・助成金を受けることで、より充実した内容の建築を行うことができます。特に社会的な意義が大きいと認められる計画ほど、様々な補助金・助成金の対象となる可能性が高くなります(昨今では省エネ化、耐震補強、空き家対策、三世代同居など)。山本嘉寛建築設計事務所では計画の内容や計画地の所管行政庁に応じて、適用できる可能性がある補助金・助成金をご紹介し、その申請手続きをサポートする業務を行っています。また長期優良住宅やフラット35Sの評価認定手続きも承ります。
過去の実績
- 2012/ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業/SII/おうとくケアセンター
- 2014/フラット35S(耐久性・可変性)/住宅金融支援機構/『』の家
- 2016/耐震基準適合証明/国土交通省/K邸
- 2016/BELS認定/住宅性能評価・表示協会/くるり
- 2016-2017/ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業/SII/くるり
- 2017/戸建て住宅耐震診断補助事業/奈良市/透き間の家
- 2017/戸建て住宅耐震診断補助事業/奈良市/愛でる家
- 2017/まちの匠の知恵を活かした京都型耐震リフォーム支援事業/京安心すまいセンター/昭和小路の長屋
- 2017/空き家活用・流通支援等補助金/京都市/昭和小路の長屋
- 2017/歴史的風致形成建造物保存整備事業補助金/奈良市/佐保路の家
- 2019/まちの匠の知恵を活かした京都型耐震リフォーム支援事業/京安心すまいセンター/昭和小路の長屋II
- 2023/耐震診断・改修補助事業/大阪市/阿倍野の家
- 2024/新築建築物のZEB普及促進支援事業/SERA/神殿町住宅型老人ホームPJ
- 2024/まちの匠ぷらす京町家・木造住宅耐震・防火改修支援事業/京安心すまいセンター/ココナガヤ
- 2024/京町家まちづくりファンド改修助成事業/京都市景観まちづくりセンター/ココナガヤ
- 2025/まちなかコモンズ整備事業・危険ブロック塀等改善事業/京都市/ココナガヤ
- 2025/雨水貯留施設設置助成金制度/京都市/ココナガヤ
よくあるご質問|FAQ
- 建築の相談をしたいのですがどうすればよいですか。
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ありがとうございます。当ホームページの【建築設計のご相談】より必要事項とご相談内容をお送りください。2営業日以内にメールにてご返信します。大阪上本町・大和八木のオフィスにお越しいただいてのご相談は初回無料で承っておりますのでお気軽にご利用下さい。(事前予約制)
- 相談時にどんなものを用意すればよいですか。
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検討中の土地・建物がある場合は、不動産資料や土地・建物の図面を出来る限りたくさんお持ちください。また、何となく良いなと思った建物や店舗、部屋の写真、雑誌などお持ち頂ければ立案する上でイメージが掴みやすく、大変助かります。打ち合わせ前にメールで資料をお送り頂いたり、Pinterestで集めた画像を拝見するなど、打ち合わせ前に情報を頂ければさらにスムーズです。
- まだ計画が具体的でなく時期も未定なのですが、相談できますか?
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もちろん可能です。土地やリノベーションする建物を新たに購入される場合、専門知識のある不動産会社と一般のお施主様が1対1でやりとりすることは好ましくありません。不動産会社は不動産の専門家であっても建築の専門家ではなく、物件の情報が正確でない場合もあります。曖昧な条件や不利な条件で不動産売買契約を結んでしまうリスクもあります。そのため、私たちの事務所では「調査・プレゼンテーション」にお申し込み頂くことで、物件探しのお手伝いからプランの作成、プレゼンテーションまで、土地・建築にまつわる様々な事柄を幅広くフォローできる体制を取っています。
- 設計開始から完成までどのぐらいの時間がかかりますか。
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ご計画内容によって要する期間が大きく異なるため一概にお答えすることは難しいですが、過去の事例では、30坪マンションリノベーションの場合で約1年、35坪新築住宅の場合で約1年半、35坪古民家改修の場合で約2年程度要している場合が多いです。
- 地盤調査は必要ですか?
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新築では建築基準法上、基礎の設計根拠となる地盤状況を明らかにする必要があります。また現在では建設会社が瑕疵担保責任保険に加入する条件として地盤調査が義務付けられていますので、新築計画では必ず地盤調査を行う必要があります。
- 測量は必要ですか?
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建築確認申請を行う案件では土地の形状や面積を確認検査機関へ提出する必要がありますので、現在土地の形や高低差がはっきりしない状態であれば、設計段階で測量を行う必要があります。ただ隣地との境界確定手続きは必須ではありません(官民境界では必須となる場合もあります)。
- 設計監理料は住宅ローンに含められますか?
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可能な場合・不可能な場合がありますので、ご融資元の金融機関にご相談下さい。状況に応じて、金融機関担当者と直接折衝させて頂く場合もあります。
- 基本設計と実施設計はどう違うのですか?
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意匠・構造・設備の基本的な方針を設計する事を「基本設計」、建設会社が施工可能な詳細図を作成することを「実施設計」と呼び、平成31年国土交通省告示第98号にその定義が定められています。しかし実際にはこの2つは重複することも多く、計画を途中でキャンセルする場合に問題に発展するケースがみられます。当事務所では計画案が確定した段階でお施主様に基本設計が完了した旨をお知らせし、基本設計段階と実施設計段階を明確に区分しています。
- 工事は誰が行うのですか。
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私たちは設計監理のみを生業としており、建設業許可も取得していないため、工事を請け負うことは出来ません。計画地を業務範囲にしている建設会社のうち過去の実績から優良と思われる建設会社を選定しご紹介します。ご紹介する建設会社と当事務所との間に業務上の提携は一切ありません。第三者の立場から見積・施工を監理することが出来、その内容の透明性を担保できます。
- 複数の建設会社にあい見積を取ってもらうことは出来ますか?
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どんな建設会社でも施工出来る内容であればあい見積は可能です。ただし私たちにご依頼頂く案件は特殊な条件や施工が難しい内容がほとんどです。だからこそ私たちが詳細な設計図を作成し細かく現場監理する意義があるとも言えます。そのような特殊で難しい案件を施工できる建設会社は限られています。技術力の高い建設会社には仕事が集中しますので、あい見積もりより特命(1社指名)の案件から優先して見積・施工します。人材不足が進む昨今では、技術力のある施工会社社ほどあい見積に参加して頂けない状況となっています。早めに施工会社を確保しておかないと希望通りの工期にスムーズに工事に入って頂けない場合も多く、古民家リノベーションや狭小・変形地など難しい条件の案件では施工会社の意見を取り入れながら設計を行う必要もあります。さらに設計と見積の精度が高い状況下では、複数社に見積を取っても大きな金額差は望めません。そういった理由により、基本的には適切と思われる施工会社を1社選定してプロジェクトチームに加わって頂き、見積・施工を進める形を取っています。ただ、計画を進める中でどうしても施工会社と金額の折り合いがつかなかったり、ご希望のイメージに添わない場合は改めて他社を検討します。
- 建築確認申請にはどのぐらいの時間がかかりますか。
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かつては住宅規模の意匠審査は2~3週間で決裁していましたが、建築基準法の改正や審査の厳格化により、審査にかかる時間が大幅に増加しています。半年から1年程度の審査が必要になるケースもあります。
- カーテン・家具・造園・外構の設計もお願いできますか。
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もちろん可能です。有償になりますが建築と合わせてトータルにご提案させて頂ければ大変有難いです。当事務所でも一般的な設計は可能ですが、協働する専門のデザイナーをご紹介する場合もあります。
- フラット35/35Sは利用可能ですか?
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可能です。ただし定められた基準に合致する設計を行う必要があるため、意匠・構造・設備に様々な制約を受けます。ご利用の予定があれば設計の早い段階でご相談下さい。認定取得手続きには別途費用が必要です。
- 長期優良住宅、ZEH、HEAT20、住宅性能の認定取得は出来ますか?
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可能です。ただし定められた基準に合致する設計を行う必要があるため、意匠・構造・設備に様々な制約を受けます。また、機能性を高めるほど工事費は上昇します。ご利用の予定があれば設計の早い段階でご相談下さい。認定取得手続きには別途費用が必要です。
- 外断熱の建築は可能ですか?
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可能です。ただし内断熱に比べ工事費は上昇します。
- オーダーキッチンと一般メーカーのシステムキッチンの違いは何ですか?
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価格面では大量生産品であるシステムキッチンのほうが有利です。柔軟性の面では間取りに応じて自由に形・素材・構成・設備を考える事が出来るオーダーキッチンが有利です。キッチンはLDKの顔となる存在ですので基本的にはオーダーキッチンがおすすめですが、コスト面で厳しい場合は前面に造作カウンターをつくる等、システムキッチンを用いながら空間にフィットした設計を行うケースもあります。
- 設計監理費の支払いはどのような回数・比率になりますか?
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「設計監理契約時」「基本設計完了時」「実施設計完了時」「工事請負契約時」「竣工引き渡し時」の5回、それぞれ約20%ずつご請求します。ローンの兼ね合い等により支払い時期の変更が必要な場合はご相談下さい。
- 工事費の支払いはどのような回数・比率になりますか?
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「工事請負契約」は出来上がった物の対価を支払う契約ですので、本来的には完成時に100%支払う形が理想です。ただ建設工事では完成前段階で資材・物品の仕入れに大きな費用がかかるため、それを見込んで着工時や工事中に、出来高に応じて工事費を支払っていく形が一般的です。新築住宅では着工時・上棟時・完成時の3回程度に分割することが多いです。大規模な物件の場合は、一ヶ月ごとに工事出来高に応じて支払っていくケースもあります。
