奈良の建築めぐり:郵便名柄館

Posted カテゴリー: 奈良

奈良県御所市の住宅計画。午後からお施主様・工務店と現地調査なので、少し早めに出て、近くにある郵便局を改装したカフェでランチすることにしました。古い集落の中に和洋折衷のレトロな建物がよく馴染んでいます。薄いピンクの板張りにポストが映えますね。

 

 

期待が高まる入口。丁寧に保存され、リノベーションされていることがよく分かります。

 

 

エントランスホールは割とそのままの雰囲気。奥は公衆電話です。

 

 

古切手。販売中。もちろん使えます。

 

 

明るい店内。ダクト空調に本気度を感じますねえ。

 

 

コーヒーを頼むとレトロなテーブルの中にある筆記用具で手紙が書けます。ゆっくりした時間がうれしい。今日はランチなので残念ながら。

 

 

そしてランチ。吐田米をはじめ、味噌やしょうゆなど地元の食材が満載。これはかなり幸せ。ごはんはおかずと一緒に食べるともったいないぐらいの粒立ちでした。

 

本日のお品書き。ごちそうさまでした。お施主様にもおすすめしよう。

 

 

奈良の建築めぐり:大和郡山市役所庁舎

Posted カテゴリー: 奈良

大和郡山で戸建リノベの現場調査。割と新しい住宅なのでサラっと実測を終えて、近くの市役所へ確認申請などの書類を調べに行きました。

 

郡山城趾の南東に位置する郡山市役所。中に入るのは初めてです。設計は日本武道館や京都タワーの設計者として有名な山田守。現存する作品が少なく、市庁舎に至っては実作がここだけ、ということでかなり貴重な建築です。ただ、1961年築ということでかなり痛みが激しく、増改築も繰り返されていて、原形を留めているのは一部だけのようです。

 

市役所南側のアプローチはかつての大和郡山城の中堀。百寿橋という橋が架かっています。この橋は戦前につくられているので違うらしいですが・・・

 

橋の袂ににある石が山田守設計なんだそうです。言われてみれば確かにそれらしいポッテリしたデザイン。

 

建物の西半分(旧館)がオリジナル。東半分(新館)は1977築の増築です。いわゆるインターナショナル・スタイルで、いかにも山田守という感じではないですが、時代を感じさせる風貌です。うまくリノベーションしてやれば十分カッコよくなる雰囲気はあります。

 

旧館の東側。東西の連結部。

 

旧館の裏手。引き違いのスチールサッシはもう動かないだろうなぁ。一昔前の国立大学の雰囲気。

 

旧館の階段室。漏水の応急措置が生々しいですが、見ようによってはなかなか趣があります。

 

この時代の市役所庁舎でいまだに鉄骨ブレースの耐震補強工事を行っていないものは珍しいのですが、平成18年に実施した耐震診断ではIs値0.07(!)。これはいつ地震でぺしゃんこになっても全く不思議ではないレベルです。現在庁舎の建替え設計が進んでいるそうなので、大きな費用をかけて耐震改修を行うより建替えの準備が出来るまでじっと粘ろう、という作戦のようですが、いやはや実に危険な賭けですねえ。

 

で、肝心な書類の調査。担当部署に伺うと、

「いやー、その書類の管轄はうちじゃなくて土木事務所なんですよ。」

「・・・。」

 

 

参考文献:大和郡山市庁舎建設基本計画(案)

石ヶ辻町の計画

Posted カテゴリー: 3.Idea

大阪市天王寺区石ヶ辻町。。。事務所徒歩2分のところにある新プロジェクトの敷地です。特区民泊利用を想定した集合住宅の計画。現在まだ古い建物が建っている段階ですが、とりあえず付近の様子を調査しています。ふだん何気なく通っていている場所でも、つくり手側の視線で見るといろいろな発見があってなかなか楽しいものです。

 

敷地境界探し。側溝蓋を持ち上げてようやく発見!

 

既存建物の2階からの眺め。南向きで大きな道路と並木のグリーン。なかなか贅沢な立地条件です。気持ちの良い空間になりそうです。

 

 

言葉が紡ぐ空間

Posted カテゴリー: 5.Diary

神戸松蔭女子学院大学の今期授業が終了しました。最終日はプレゼンテーションと課題の提出です。昨年度はデータのみの提出だったんですが、せっかくの実習授業で成果物がないのは味気ない、ということで今年は思い切って建築模型を盛り込んでみました。

神戸市内にある某ホテルのスイートを下敷きに、学生それぞれのテーマに沿ってインテリアの設えを考えています。インテリア・コーディネートの授業ですが、小手先の家具選びではなく、床・壁・天井の仕様、建具、設備機器、照明と、インテリアを全般的にデザインする試みです。インテリアデザインといっても全くはじめての学生たちには取っ掛かりがないので、まずテーマとなる「言葉」を考え、次にその言葉から連想される空間を画像系SNSで拾い集めて傾向を分析し、イメージを膨らませるプロセスに時間を割いています。その成果か、出来上がった空間は千差万別、百花繚乱。予想以上にバラエティに富んだ作品群になりました。

 

ベースプランは共通なんですが、天窓があったり、2階建てになっていたり、和室と縁側が出現したり、と非常に個性的な発展を遂げています。小さな小物まで作り込んだ渾身の作も魅力的ですが、サクっと作っているのに空間の明確なイメージが湧く作品も魅力的です。

 

 

ちなみにやまもと作成の模範例。ここはさすがに負けられません。がんばりました。

 

せっかくつくった課題なので、内輪で盛り上がるだけではもったいない、ということで学内に展示して頂けることになりました。3月に行われるオープンキャンパスでも展示される見込みです。来年度はさらに楽しいことにチャレンジできればと思っています。