集合住宅と駐輪場


北田辺のマンション外構リノベーション。駐輪ラックの据付位置を調整しています。

集合住宅の共用部設計では、駐車場より駐輪場の作り方が腕の見せ所です。新築時に、駐車場については市役所の厳しい協議もありますし、建主様も収益に直結する問題なので気を使います。普通に設計してもまあ、それなりの駐車場になります。いっぽう駐輪場は市役所の定める所要駐輪台数制限も緩く、直接収益を上げる部分ではないため、他の部分に圧迫されておざなりにされがちです。

しかし十分な容量の駐輪場を確保しておかないと、自転車が道路にあふれたり、無理やり詰め込んで使い勝手が悪くなったり、入居者や周辺住民からの苦情の原因となります。敷地に余裕がなければ竣工後に新たに駐輪場を増設することも出来ません。

今回は隣り合う2つの集合住宅の合同工事ですが、一方の集合住宅は駐輪場が狭く入居者から苦情が来る状態、もう一方は駐輪場自体がなく、廊下に自転車が並んでいる状況でした。2つの敷地を最大限活用して、何とか入居者分の駐輪台数を確保した駐輪場を新設します。普通の平置きだと1台あたり60cm間隔が標準ですが、上下にラックをずらすことでカゴ同士の干渉を避け、30cm間隔程度までは狭くすることが出来ます。 いつもながらの極小設計です。