今回の計画用に設計した組み換え可能家具です。現場搬入前に木工所で撮影して頂きました。住宅設計では収納の計画が毎回の課題です。壁面いっぱいの収納は魅力的ですが、家具屋でオーダーしたり、システム家具を購入して組み合わせると予想以上に高額になってしまい建築の予算を圧迫します。かといって構造合板とダボレールで大工製作した可動棚ではラフすぎてバックヤード以外では使えません。
ということで、比較的ローコスト・かつ質感の良い集成材を利用しながら、自立し、自由に組み替え可能な収納棚のシステムを木工所さんと一緒に考えました。
組み換え例。どう使おうか創造力が膨らみますね。
今回は半分をキッチンのバックセット代わりに利用するので、奥行きは深めの45cm。本棚なら前後2段に使えます。
上下・左右のジョイントにかなり苦心しました。一見、可動には見えないぐらいスムースに出来上がりました。材はメルクシパイン。絶妙にすべすべな仕上がり。今回の部屋のイメージにもぴったりです。
左が標準タイプ。右がダボ穴+棚板付き。将来的には引き出しをつけることも出来ます。
閑かな家の足跡
背面ディテール。電気コードの配線を隠しつつ通せるように若干隙間を空けています。