先日、アメリカ大統領に送り付けられたというニュースが話題になった「リシン」。建築では外壁の仕上げ材に「リシン吹付」が非常によく使われています。何でも青酸カリの1万倍の毒性らしいですが、そんなもの建材に使って大丈夫?それとも別物???ということでちょっと調べてみました。
建材の「リシン吹き付け」といえばこれ。外壁仕上の定番ですね。(シポカケン[エスケー化研])
リシン[Ricin]・・・トウゴマ(ヒマ)の種子から抽出されるタンパク質。猛毒のリシンはこれ。
リシン[lysine]・・・α-アミノ酸のひとつ。これは毒じゃないみたいですが、建築資材とは違うようです。
(以上写真・テキストはwikipedia)
ということでネットで調べてもほとんど情報がありません。リシン吹き付けって一体・・・色々調べてみると、日本建築仕上材工業会のホームページに下記のような記事がありました。
「仕上塗材の一種である樹脂リシンやセメントリシンは砂が散布されたような仕上がりとなる材料ですが、和製英語のスペルは「lithin」で、ヒマ(Ricinus communis)の実から得られる毒素リシン(ricin)とは全く異なります。」
少ない情報から推測すると、昔日本に入ってきた石目調の吹付材の商品名が「lithing」だったので、それがそのまま和製英語として定着してしまった、ということのようです。「lith」は石版を意味するモノリスのリスですね。なるほど納得ですが、猛毒と同じ名前なんて非常に紛らわしい。こんどからθに気をつけて発音したいと思います(笑)。