言葉が紡ぐ空間

神戸松蔭女子学院大学の今期授業が終了しました。最終日はプレゼンテーションと課題の提出です。昨年度はデータのみの提出だったんですが、せっかくの実習授業で成果物がないのは味気ない、ということで今年は思い切って建築模型を盛り込んでみました。

神戸市内にある某ホテルのスイートを下敷きに、学生それぞれのテーマに沿ってインテリアの設えを考えています。インテリア・コーディネートの授業ですが、小手先の家具選びではなく、床・壁・天井の仕様、建具、設備機器、照明と、インテリアを全般的にデザインする試みです。インテリアデザインといっても全くはじめての学生たちには取っ掛かりがないので、まずテーマとなる「言葉」を考え、次にその言葉から連想される空間を画像系SNSで拾い集めて傾向を分析し、イメージを膨らませるプロセスに時間を割いています。その成果か、出来上がった空間は千差万別、百花繚乱。予想以上にバラエティに富んだ作品群になりました。

 

ベースプランは共通なんですが、天窓があったり、2階建てになっていたり、和室と縁側が出現したり、と非常に個性的な発展を遂げています。小さな小物まで作り込んだ渾身の作も魅力的ですが、サクっと作っているのに空間の明確なイメージが湧く作品も魅力的です。

 

 

ちなみにやまもと作成の模範例。ここはさすがに負けられません。がんばりました。

 

せっかくつくった課題なので、内輪で盛り上がるだけではもったいない、ということで学内に展示して頂けることになりました。3月に行われるオープンキャンパスでも展示される見込みです。来年度はさらに楽しいことにチャレンジできればと思っています。