一年点検と新たな計画

昨年1月に竣工した京都六原の『昭和小路の長屋』。一年点検に伺いました。賃貸物件なので残念ながら内部の写真はありませんが、砂利と土間だけだった南北の坪庭には凛とした雰囲気の鉢植えが入り、居間スペースには炬燵と仙徳の火鉢(雰囲気を壊すからとTVは無し)、靴収納の予定で設計した半オープン棚は茶器が並ぶ立派な水屋になっていて感激しました。私たちの設計は町家に取り付いた色々な垢を落とす作業だったので、そこに見事な設えが加わってようやく一つの京町家が出来上がったように思います。オーナー様・入居者さまに感謝、感謝。

 

さて、この「昭和小路」界隈にはまだまだ手付かずの長屋がたくさんあり、入退去のタイミングでもう一件リノベーションを行うことになりました。今日はその現地調査の下見も兼ねています。

前回よりも大きめの区画なので、比較的プランニングの制約は少ない雰囲気です。しかし建物の状態はやはり悪く、ジャッキアップや構造補強も必須、コスト調整は難航しそうです。