解体へ。

奈良県橿原市の古民家リノベーション。大量のゴミと家財道具たちの処分がついに終わりました。お施主様の頑張りに脱帽です。

土台のようす。白蟻に食い散らかされてパサパサです。建物外周部ではない部分でこれだけ被害が進んでいる事から、全体的に相当傷んでいることが考えられます。床・壁・天井に隠れて見えない構造体も多いので、ひととおり解体してから詳細調査を行うことになりました。

キッチンの床板をめくると何と!大きな井戸が出てきました。それも、満々と水をたたえた状態です。おそらく50年ぐらい床下に眠っていたのではないかと思われます。

新しい間取りでは納戸の出入口になる辺りなので若干邪魔なのですが、昔から井戸はそのまま埋めてしまうとよろしくないと言われています。科学的には内部でガスが発生する可能性があるということ。信仰として、神様がいらっしゃる神聖な場所とされていること。お祓いをしたり、息抜きといってパイプで通気を取ったりしながら慎重に埋める必要があるようです。

埋めるのも大変ですし、いかにも古民家らしい井戸をつぶしてしまうのももったいない。さすがに飲料用には難しそうですが、庭木の水やりに使ったり、夏場はスイカを冷やすと美味しく食べられそう!とみんなで盛り上がって、残して活用することになりました。