前川國男邸

今回の東京出張の2つ目の目的はこちらの住宅を見る事でした。建築家前川國男の旧自邸。昭和初期を代表する住宅作品の一つです。元は目黒にあったものが紆余曲折を経て、小金井にある江戸東京たてもの園に移築されています。

床・壁・天井・構造・階段・建具・空調・照明・家具。デザインが凝縮した吹き抜けのサロン。

南面の大きな開口。ほんのり和を感じさせつつ構成としてはモダン。

二階のロフトは残念ながら立ち入り禁止。

寝室。プロポーションの良い建具と無垢板のカウンター。机下のオイルヒーターは見た目的にも機能的にも理想的です。

キッチン。レトロでかわいい家電が並ぶ。戦前のお屋敷ではキッチンとダイニングをしっかり区間して小窓から配膳する形式が多いです。

サニタリー。ピカピカですが、移築しているのでタイルはオリジナルではなさそう。綺麗なうちは本当に良いんですけどねえ。黒い床タイルは意外でした。

全て考え方が違うのでは?というぐらい、窓によって造りが異なっています。障子-引き違い窓-網戸-雨戸。私たちが木製建具を設計するときも毎回その関係性には悩まされます。自邸ということで様々な組み合わせを実験したのではないかと思います。